2019年上海モーターショーでVIP顧客のためにカスタマイズした『マセラティ クアトロポルテ グランルッソ ONE OF ONE』を発表

マセラティ チェントロ スティーレ(=デザインセンター)が、中国のVIP顧客であるフェン・シュエン氏のためにフルカスタマイズした『マセラティ クアトロポルテ グランルッソ ONE OF ONE』
高度に洗練されたフラット・スクリーン・テーブルを用いて、卓越したイタリアの美学をインタラクティブに表現。マセラティのカスタマイズにおける最新の成果を発表
合わせて『クアトロポルテS』、『レヴァンテ』、『ギブリ』それぞれの2019年モデルを展示
2019年4月に開催された、アジア屈指の重要な見本市、上海モーターショーにおいて、マセラティはユニークなニュー・モデルを発表。今後のカスタマイゼーション・プログラムをアピールするため、マセラティは中国の雑誌「T-Magazine China」のオーナー兼編集長・フェン・シュエン氏に向けて、マセラティ チェントロ スティーレがカスタマイズした『クアトロポルテ グランルッソ ONE OF ONE』を発表。
巧みな職人技、最先端のテクノロジー、洗練されたデザインを組み合わせることで、マセラティはイタリアンブランドならではの特徴を活かしたカスタマイズを重視。エルメネジルド・ゼニアが、マセラティだけのために製作した独特な新素材、「ゼニアPELLETESSUTA™」が用いられた『クアトロポルテS Q4グランルッソ』2019年モデルのインテリアは、こうした取り組みが生んだ一つの「結晶」となりました。
他にもインテリアにゼニアPELLETESSUTA™を使用した『クアトロポルテS』や、グランルッソ・トリムを採用した『レヴァンテ』と『ギブリ』それぞれの2019年モデルが展示されました。
2019上海モーターショーのマセラティ ブースで、ひと際目を引く形で展示されたモデルが、『クアトロポルテ グランルッソ ONE OF ONE』でした。これは、マセラティのカスタマイゼーション・プログラムのこれからを示唆する1台となります。このフルカスタマイズされたユニークな『クアトロポルテ グランルッソ』は、オーナーであるフェン・シュエン氏のために、彼と共同でデザインが行われました。マセラティ チェントロ スティーレは、「特別な1台」を構想する過程でシュエン氏をサポート。共同でカスタマイズを行うことで、オーナーが積極的に創造プロセスへ参加できるよう取り計らいました。
結果、オーナーはアクセサリーや構成を選択するだけではなく、自分のクルマのパーソナリゼーションに全面的に関与するという、エクスクルーシブなプロジェクトとなりました。シュエン氏は、自分の情熱や人生の目標など、自分自身のストーリーをマセラティ チェントロ スティーレに語り、1台のマセラティに、自分の経歴や情熱を盛り込みました。この新次元のカスタマイズによって、シュエン氏の個性とライフスタイルが真に結びつけられ、「特別なマセラティ」として表現されたのです。
『クアトロポルテ・グランルッソONE OF ONE』のボディ・カラーは、シュエン氏のために特別に開発されたライト・ブルー。すり減ったデニムの生地を思わせる、不透明なトリムを採用することで、彼の個性とライフスタイルが完璧に表現されました。インテリアは、伝統的なブラックと「ビアンコ・ギアッチョ(アイス・ホワイト)」のカラーの組み合わせが特徴的です。ダッシュボード下部、ドア・パネル、シートには、このツートンカラーが採用され、リッチで現代的な感覚がキャビンに吹き込まれました。シート・クッションに垂直方向に施されたステッチは、紳士服の古典的なピンストライプ・パターンにヒントを得たもの。オーク樽を用いた特別な染色工程は、レザーに色素が自然に吸着するまで、かなり時間を要する技法ですが、これによってファイン・ピエノ・フィオーレ・レザーは、エレガントで深く明るい色を表現することができました。
この柔らかく、しなやかなレザーは、意図的な不規則さを活かした、軽やかなキメが特徴的で、これによってテクスチャーと個性が表現されます。ドア・パネルとダッシュボード上部に施されたステッチは、エクステリアのデニム・ライト・ブルーと同色を採用。また、センター・コンソール、ダッシュボード・フェーシア、ドア・パネルは、100%天然のバール・ウッドで製作。デニム・ライト・ブルーのカラーは、エクステリアのイメージを彷彿とさせながら、洗練された印象を醸し出しています。この特別なバール・ウッドが、自動車に採用されたのは、今回が初めてのことです。マセラティ チェントロ スティーレは、シュエン氏のために2つの異なる色でユニークなフロア・マット・キットを製作。一つはインテリアの明るさを強調するビアンコ・ギアッチョ、もう一つは独特なボディ・カラーを連想させるブルー・インディゴです。
マセラティは、長期パートナーで高級紳士服業界をリードするエルメネジルド・ゼニアとともに、卓越したクラフトマンシップを守る各分野の一流企業2社と手を結ぶことになりました。一つは、家具や独特なデザインの製品で知られるイタリアの木材加工会社、ジョルジェッティ社。もう一つは、独特な家庭用デザイン・アクセサリーの製造やプロジェクトを手がける金属加工会社、デカステリ社です。
マセラティ ブースでは、3つのテーマについて、専用のインタラクティブなワーキング・テーブルが設けられました。そこで展示された素材やコンポーネントは、3つのテーマである「卓越性、スタイル、独創性」の果てしない追求を物語るものでした。これこそ、イタリアでデザインされ、製造されるプロダクトの特徴であり、マセラティの特徴でもあります。今回、マセラティは初めて「D-Table」を採用。これは、エレガントで洗練されたデザインを備えた、唯一のマルチ・タッチのインタラクティブなフラット・スクリーン・テーブルです。
この最新のソフトウェアにより、顧客は自らタッチすることで、エクステリアとインテリアの組み合わせ、カラーと素材を選択し、自分のクルマをカスタマイズすることができます。こうして、あらゆる機能を使い、自分だけのマセラティをカスタマイズするにあたって、ユニークでインタラクティブな体験と、リアルタイムの視覚化が実現しました。
ゼニア・ワーキング・テーブルでは、ゼニア・マセラティ・テイラー・アトリエでの作業を説明するため、帯状に巻きつけた硬いレザーを用いてPELLETESSUTA™を織る事前段階から、マセラティ・レザー・カラー(ブラック、タン、レッド、ダーク・ブラウン)の素材を織り上げた完成品までが展示されました。
上質なカスタムメイドの靴のように、このPELLETESSUTA™(織られたレザー)は、『クアトロポルテ』の曲線の多いダッシュボード表面に沿った形状となります。PELLETESSUTA™は、インテリアの各種装備エレメントに完璧にフィット。織った帯状レザーの立体性により、レザー表面は優れた感触が得られ、光と質感が備わり、ボリュームのあるレザーから優れた表現力を発揮。今回のショーでは、ブラックとタンのPELLETESSUTA™で覆われた2種類の『クアトロポルテ ダッシュボード フェーシア』が展示されました。
『レヴァンテ』の装飾ドア・パネル・トリム・エレメントは5種類あり、マセラティPELLETESSUTA™のカラーのカスタマイズの多くの可能性が提示されました。PELLETESSUTA™タイルは、エルメネジルド・ゼニア・スタイル・センターとマセラティによるデザインの共同研究。今回のワーキング・テーブルは、その成果を示す場となりました。ここでは、カスタマイズの可能性を視野に入れながら、カラー、グラフィック要素、パターンの組み合わせによるジャカード織デザインを追求。展示されたスケッチを眺めると、マセラティ チェントロ スティーレによる「触感についての研究」 「各種コンポーネントへの視覚的応用」 「車両インテリアにおける色彩のバランスを取って調和させる取り組み」を垣間見ることができました。
ジョルジェッティのワーキング・テーブルでは、卓越した木材加工と高級家具のスキルが展示されました。ジョルジェッティは、3つの『クアトロポルテ』のダッシュボード・インサートを通じて、マセラティのコンポーネントで木材が果たす中心的な役割を明らかにしました。ジョルジェッティの12種類の木材の中から、アッシュ、ウォールナット、メープルの3種類について、初期の機械工程に続く手作業工程、すなわち精密な彫刻作業、旋盤加工、モデリングなどの作業に光が当てられました。
このワーキング・テーブルでは、シボリ装飾を施したアンティーク・アッシュの木製パネルも展示されました。これは、2つの『クアトロポルテ』のダッシュボード・フェーシアの発想の源となったものです。ダッシュボード・フェーシアでは、この技法をマイクロシボリという形で採用。パターン・セクション全体で表現されています。このアンティーク・アッシュとナチュラル・アッシュのバール・ウッドのダッシュボードでは、最も小さなダッシュボード・インサートにも大型エレメントと同じ加工が施されていました。
最後に、このワーキング・テーブルを締めくくるべニア・シートは、ジョルジェッティとマセラティが3Dパターンに変換して、多様な木材で実験しているスタイル研究の要素として用いられており、ジリコテ材は景観、タンガニーカ・フリーゼ材はダイナミックな触感の効果が追求された上で採用されたものです。
このワーキング・テーブルでは、クリエイティブな金属表面仕上げに秀でたイタリアのデカステリ社と、この金属の美しさを採り入れ、応用したいと考えたマセラティとの出会いに焦点が当てられました。インテリア・コンポーネント(ダッシュボード・フェーシア、ペダル・トリム)に適用される高度な金属加工工程は、機能面だけでなく、詩情や触感の魅力を添えることで、インテリアの魅力をいっそう引き立てます。そこでは、イタリアの海と風景の豊かな色にインスピレーションを得た、独自のストーリーが物語られていました。
4つのシート・メタルは、半仕上げ素材を加工する工程を提示。純粋な原材料シートは、手作業での鍛造工程を経て、『クアトロポルテ』のダッシュボードの形に仕上げられていきます。ダッシュボードは、精巧な芸術作品となるべく、選ばれた「DeMarea」仕上げの微妙な色と詩的な変化を伝えるために最適なものです。また、真鍮の酸化段階と表面変化を示す2つのエレメントも展示されました。「DeMarea」のグラデーションを得るための完璧な瞬間を察知し、時間をストップして酸化プロセスを中断するタイミングを決めるのは、人による手作業、創造性、美的な歓びの感覚です。各ディテールの独特な風合いは、このプロセスによって決まります。職人のワーキング・テーブルと創造スペースでは、金属シートが伝統的な道具や工具を用いて芸術作品の形に整えられ、このストーリーを語るプロセスが提示されました。
金属シートは、多様な表面加工を経ることで、デカステリが表現する世界観の卓越性を伝えるのと同時に、マセラティのデザインセンスが物語られていました。このワーキング・テーブルでは、「DeMarea」のアイアン仕上げ、コッパー仕上げ、ブラス仕上げによる『クアトロポルテ』のダッシュボード・フェーシアも展示されました。この3種類の「DeMarea」は、いずれも手作業での複合的な酸化作業を重ね合わせた、一つの工程によるものです。どれもイタリアの海と風景からインスピレーションを得ており、水彩画のような効果を生み出しながら、優れた質感を伝え、あたかもヴェネツィアの風物詩となっている「船を係留する柱に打ち寄せる波」を連想させます。
デカステリとマセラティのコラボレーションの成果は、ペダルにも表れています。車両操作上、重要なこのエレメントも、手作業での酸化処理によって装飾されました。「DeMarea」コッパー・キットでは、特注の靴底にヒントを得た植物タンニンのなめしによるサドル・エキストラ・レザーの高級パッドと組み合わされ、さらに洗練された雰囲気を放ちます。これに対し、「DeMarea」アイアン・キットはより一層、工芸品のような雰囲気を醸し出すのが特徴で、マセラティのロゴが誇らしげに刻まれています。
展示されたスケッチを眺めると、マセラティ チェントロ スティーレによる触感についての研究、各種コンポーネントへの視覚的応用、車両インテリアにおいて色彩のバランスを取って調和させるという取り組みを垣間見ることができました。
マセラティの『ONE OF ONEカスタマイゼーション・プログラム』では、最高のクオリティで仕上げられたイタリアのクラフトマンシップが駆使されています。無数のインテリアとエクステリアのオプションの中から、オーナーはそれぞれの個人的なニーズと、センスに合ったものをチョイスすることができます。お気に入りのボディカラーや素材、デザインについても、マセラティ・チェントロ・スティーレはオーナーの一人ひとりと密接に作業を進めることで、「運転する人」と同じくユニークな車を作り出します。このプログラムによりカスタマイズされた、世界で1台だけの特別なクルマ。ここでもマセラティの圧倒的なポテンシャルが発揮されます。この『ONE OF ONEプログラム』は、近い内に北米のディーラーに展開され、目の肥えたオーナーの皆様を満足させていくことになる予定です。
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