フラッグシップであり、 レースマインドを持って開発されたMC20

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MC20はマセラティが久々にリリースしたミッドマウントエンジン・レイアウトの2座ハイパフォーマンスカーだ。

もちろんその優れたパフォーマンスとマセラティの伝統であるエレガントなスタイリングが高く評価されているのは言うまでもない。

Maseratiの起源はモータースポーツ

”MC=マセラティ・コルセ”とは、マセラティ・レーシングを意味する。100年を超えるマセラティのヒストリーはモータースポーツから始まり、あっという間に世界のレース界を制覇したことは皆様もご存知のことであろう。

ライバル達を圧倒したマセラティ・コルサのDNAは限定生産されたMC12を経てMC20で再び開花したのだ。

歴史あるモデナ工場で受け継がれる伝統

1930年代に起源を持つマセラティのモデナ工場はまさにMC20の為に今、存在していると言っても過言ではない。そこではエンジンのアッセンブリーから車両のアッセンブリー、ペイントまで全ての工程がハンドメイドで仕上げられている。

 

マセラティ・ヒストリーにおいて最も多くのチェッカーフラッグを受けたレースカーといえば1954年に誕生したF1マシンの250F。

MC20が組み立てられているまさにその場所で250Fが同じように作られていたことは私達マセラティスタの心にぐっと響く。

そう、あのファン・マヌエル・ファンジオやスターリング・モスも”ここ”にやって来て、マセラティのエンジニア達と共に世界を制覇するマシンを仕上げたのだ。

F1由来のテクノロジーと飽くなき性能検証

MC20の為に小型・軽量、そして低重心、さらに低エミッションを誇るネットゥーノ・エンジンがゼロから開発されたことからもマセラティの本気さが解るであろう。

市販車への採用には類を見ないツイン・コンバスチョン・システムやツイン・イグニッション・システムの採用によって、MC20の2倍の排気量を持つMC12(V12 6L)を凌ぐ圧倒的なパフォーマンスを発揮する。

このテクノロジーもまさにF1由来のものであることにも注目だ。

「空力特性は、ダラーラの風洞実験室での2000時間以上に及ぶテスト、1000回以上のCFDシミュレーションによって設計されました。CX値は0.38以下となります」とチーフエンジニアのフェデリコ・ランディーニが語るようにMC20は空力特性も突出している。

ランディーニによれば、特にフロントとリアのダウンフォースのバランスに拘ったという。

安全性追求の精神

一般道路における快適なドライブ・フィーリングと安全性確保がMC20の空力開発において最重視された。強固なCFRP製カーボンモノコックの採用は軽量化の為であるのはもちろんであるが、乗客をいかなる環境においても最大限に保護するという大きな意図を持っていることも忘れてはならない。

つまりMC20をたしなむマセラティスタの安全を最大限に守るというマセラティ・ロードカーの伝統にも大いに拘った訳だ。

エレガントな佇まいのレースカー

MC20のスタイリングの特徴は、そのクリーンなプロポーションに尽きる。それは派手な空力パーツを纏い、アグレッシブさを強調する現代のハイパフォーマンスカーへのアンチテーゼともいえる。

美しいプロポーションを実現するためにリヤのスポイラーもディフューザーも、皆ボディラインに溶け込ませてある。

これ見よがしな空力デバイスを排除したMC20であるが、前述のように理想的な空力特性を持っているのだ。エレガントな佇まいを持ちながらもレースカーのDNAをしっかりと受け継いだMC20はまさにマセラティらしい新世代の“MC”シリーズと言えよう。

機能美を兼ね備えたバタフライドア

MC20のスタイリングにおけるもう一つの大きな特徴はバタフライドアの採用だ。ドアを開けてみるなら、美しいカーボン目地を持つCFRPバスタブシャーシやフロントAピラー下部のサスペンション・パーツが貴方の目に飛び込んで来るであろう。MC20はアッパーボディのクリーンなデザインと、ロワーボディのメカニカルな機能美のコントラストが印象的なのだ。

このバタフライドアの採用も単なるギミックではない。このカテゴリーにおけるライバル達と比べて低くスリムなサイドシルと共に、MC20の優れた乗降性に大きく寄与する。

マセラティスタの貴方にはぜひそんなクリエーター達の意図を考えながら、MC20のシートに座ってみて頂きたい。

パフォーマンスと快適性の両立

MC20はマセラティGTの重要なDNAである快適性において手を抜くことはなかった。50年ほど前に誕生したマセラティ初のミッドマウントエンジン・レイアウト(市販車として)GTであるボーラも、その当時として類をみない快適性を誇った。

ラバーマウントによるボディとサブフレームの結合、エンジンルームとキャビンを仕切る2重リアウィンドウなど、パフォーマンスと快適性を両立するというトライデントを愛するカスタマーへ寄り添った商品企画を行った。

そんなDNAをMC20は引き継いでいる訳だ。一つの例だが、MC20のキャビン内シート後方にある15Lほどのラゲッジスペースが如何に役に立つか、貴方がオーナーとなった暁には十分実感されるであろう。

そもそもマセラティは今から75年あまり前、既にレースマインドを持ったラグジュアリーGTカーというカテゴリーを確立していた。単に速いだけの遊びクルマではなく、味のあるドライビングと快適性を併せ持つことに拘った。だからマセラティスタ達はいつでもどこでもマセラティと共に至福の時間を共有することができた。

MC20のエモーショナルなハンドリングやその優れた動力性能、そして気分を高揚させるエンジン、エグゾーストのサウンドが現代のハイパフォーマンスカーの頂点にあることは言うまでもない。加えて強調したいのがGTカーとしての卓越した素性だ。

前後に採用されたダブルウィッシュボーン・タイプのサスペンションだが、そこにはシャープなフィーリングとニュートラルな制御しやすさの両立を求めて長時間にわたってのチューニングが行われた。「よりしなやかな乗り心地を実現するためにサスペンション廻りの軽量化と高い剛性の実現に拘った」とチーフエンジニアのフェデリコ・ランディーニのコメント。

そう、MC20は長距離移動や市街地でのデイリーユースにおいても全くストレスなく、かつエモーショナルなドライビングを満喫できるというマセラティGTの最新進化形であることは間違いないのである。

MC20 GT2でモータースポーツへ正式復帰

続いてMC20 GT2も発表された。

このモデルはMC12 Project 24のFIAホモロゲート仕様であり、ファナテックGT2ヨーロッパシリーズ選手権への参戦を目標としたもの。マセラティのモータースポーツへの正式復帰を知らしめる重要なモデルだ。

そのスペックはMC12 Project 24と基本的に同等であるが、FIA GT2カテゴリーのレギュレーションに従って、最高出力や各装備などが変更を受けている。

当モデルはMC12 Project 24の限定生産台数である62台とは別にカウントされ、プライベーターへと販売される。

これら2モデルの開発やサポートの為、マセラティ・コルセ・ディビジョン(レース部門)がモデナにおいて再稼働したという、マセラティスタ待望のニュースも聞こえている。

フラッグシップであり、レースマインドを持って開発されたMC20、そして動き出したマセラティのレース活動。引き続きそれら最新情報をお伝えしていきたい。

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